【はじめに】
世界の「おいしい」のために
At First
USA
世界の需給変化を捉え、アジアに牛肉の安定供給を。
日本は牛肉消費量のうち、約6割を輸入品に頼っており、輸入品のうち約5割がアメリカ、カナダの北米産牛肉になっております。双日食料は、この北米産牛肉の輸入の高いシェアを誇っており、日本市場に安定数量、安定価格で供給できるように、日々現地の食肉加工業者との交渉や、日本に流通されるまでの物流の確保を行っております。
アメリカは世界最大級の牛肉消費国であり、また世界最大級の食肉輸出国、食肉輸入国でもあります。アメリカは日本の嗜好と異なり、赤身が高い部位を非常に好み、自国の生産量では需要を満たせないため、オセアニアや南米から輸入しております。その一方で、赤身が低いバラなどの部位については、自国内需要が弱い為、日本を中心とするバラ肉を好むアジア各国に輸出しております。我々は、従来から流通していたバラ部位に加えて、アメリカ国内で低い価値になっていたバラ部位を使用して、日本市場に適合するスペックを作り上げました。それにより、アメリカの食肉業者は、自国で売るよりも高値で販売することができ、その一方で、当社は従来のバラ肉に加えて、開発したバラ肉を取り扱うことで輸入量を増やし、日本の顧客への安定調達の責任を果たすことができております。
牛肉市場は、世界各国の需給変化、各国の自由貿易協定などの法律の変化などによって、目まぐるしく変化しており、日本市場に安定的に供給することは一筋縄ではいきません。各国の統計データの分析や食肉関連するニュースを常に注視ながら、食肉加工業者との商談で得た生の情報を得ています。そして、今後の市場変化を予想しながら、日本向けの安定調達を第一に日々業務に向かい合っております。
ここで活躍する社員
箕輪 竜也Minowa Tatsuya
Food & Agriproducts Department
私は、冷凍食品の会社で調達部門、当社で食肉加工品の営業部門を経験し、2021年7月に双日ポートランド店に転勤いたしました。前職や当社で輸入品を扱った経験はあったものの、海外から日本までの貿易に関する細かい知識は必要としていなかったので、当店に来てから貿易に関する業務に携わり、貿易事務を急ピッチで勉強するところから始まり、今は当社に関わるサプライヤーとの様々な交渉を行うようになっております。また事業投資に関する業務に携わっておりますが、今までこの分野の経験が全くなく、各社との商談、社内ミーティングでの内容について、その場での理解が追い付かず、自分の力の無さを感じる苦しい日々が続いております。しかし、マーケットは絶えず変化しており、様々な食品分野のマーケットリサーチや、様々な会社との商談を経験したことで、牛肉に限らず、食品全体を俯瞰して捉えて、新たなビジネスを創出することが大事であることに気が付きました。この半年で得た経験値をさらに積み上げ、新規ビジネスの立案、創出を達成して、会社事業拡大に貢献していきたいと思っております。
China
地球のため、環境のため、
エンドウ豆タンパクを日本で広めろ。
双日食料では世界的な人口増加や継続可能性の観点から、植物性蛋白に着目しております。
その中でもエンドウ豆から抽出されるタンパクに注目し、既に欧米では一般的であるエンドウ豆タンパクを中国で調達し、輸入、日本国内に広めるべく活動しています。
エンドウ豆タンパク原料のみではなく、加工品やそのレシピ等を併せて提案しています。
新しい原料であるエンドウ豆タンパクは日本企業では使用方法や知見が少ない為、提案時に具体的な使用イメージが出来ない、わからないとのご指摘が多くありました。以降、当社で作成したサンプルやレシピ等も提供し、使用するイメージを持って頂ける様に心掛けています。
さらに、エンドウ豆タンパクを日本国内へ広める事により、最終的には地球環境保護になると考えています。エンドウ豆タンパクは動物性タンパクや他の植物性タンパクと比較して、製造に必要な水の量が圧倒的に少量で済みます。万物の根源である水を大切にすることで世界はこれからも発展を続ける事が出来、真の「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」の「三方よし」が実現できると考えています。
ここで活躍する社員
武川 涼Mukawa Ryo
農産加工品部(農水産本部)
中国での仕事内容は、商品製造を行っている工場に伺い、製造に問題が無いか、環境は適正であるか実際に目で見て確認を行います。
時には日本のお客様と共に工場へ行き、製造現場の案内を行います。
既に欧米では一般的となっているエンドウ豆タンパクも日本国内での知名度はまだまだです。未知の原料であるエンドウ豆タンパクをどの様使うか、どの様に提案するか暗中模索する事が多くありました。サンプルを試作し、社内外で試食を行う際には時より厳しいご評価を頂戴する事もありました。しかし試作を続けるうちに改良され、具体的に提案できる商品が出来上がった時はこれまでの事が無駄ではなかったと嬉しくなりました。
中国の方は老若男女問わず元気でポジティブです。商談や会食時もパワフルに話をしていて、こちらも元気をもらう事が多いです。中国の街も訪れる度に発展しており、同じ街でも毎回違う発見があります。食べ物もおいしい。そんな中国の力強い雰囲気が私は好きです。
Australia
オーストラリアのはちみつで新たなルートを開拓せよ。
異常気象やコロナの影響による工場稼働低下により、主要産地からの蜂蜜原料確保が難しくなっているのが現状です。今後の原料確保をリスクヘッジするためにも、新産地や新蜜源の開拓を進めて主要産地の基盤を確立させていくプロジェクトを展開しています。次の新産地の候補として注目しているのが、自然豊かで様々な蜜源が採れるオーストラリアです。
需給格差や情報格差のギャップを把握し、売り手と買い手をマッチングさせるというのが、双日食料の仲介役割の本質です。サプライヤーと協力・交渉しながら、日本に安全安心な美味しい純粋蜂蜜を安定して提供することと考えております。
ただ、そこまでにたどり着くためには、商品の品質と安全性を見極めるフィルタリング、買い手である顧客のニーズを熟知してその要望に見合う厳選された蜜源のみを提案する必要があります。今までは既存顧客に既存製品の販売ルートだったのを、これまでにない新ルートの開拓により、顧客に新しい可能性を提供していきます。
ここで活躍する社員
秋道 萌Akimichi Moe
農産加工品部(農水産本部)
サプライヤー、双日豪州支店のスタッフとチームとなって、顧客、そして日本の消費者に美味しい蜂蜜を安定して提供しています。
サプライヤーを訪問した際には、必ず実際の養蜂現場も見るようにしていますが、初めて養蜂現場へ行った際、防護服を着て、何千匹の蜜蜂が飛び交う中で、サプライヤーから蜜蜂に関しての話を聞いたことが、一番印象に残っています。蜜蜂1匹の生涯は約1ヶ月と短く、1匹が一生に集められる蜂蜜はティースプーン1杯程です。ブンブン飛び回って苦労して一生懸命、貴重な蜂蜜を集めてくれた蜜蜂たちに感謝しながら仕事をしています。
オーストラリアは多国籍国家であるため、色々な人の個性や意見などを受け入れ、個人を尊重してくれる寛容的なところが好きです。また、その人の意見を通す意味でも曖昧な表現というものはないので、本音でのコミュニケーションがとりやすいのもいいところだと思います。
Belgium
世界最高品質の原料用チョコレートを日本の消費者へ。
双日食料でのベルギー産の原料用チョコレートの輸入ビジネスは約50年続いています。弊社は主に川上の商流(現地へのオーダー、製造確認、船積手配・確認、通関手配、レシピ確認、規格書対応等)と国内販売元等への販売業務を行っています。
現地のサプライヤーは世界最大のチョコレートメーカーであり、いわば業界のジャイアントです。それゆえに、なかなか日本のユーザーの要望や改善点を伝え、理解させ、実行させることには労力が掛かります。しかし、特に日本の法令や品質に関わるポイントは必ず日本側の要望に合わせてもらう必要がある為、こちら側の要望や改善点を粘り強く伝えることで、要望に対して理解を示し、実行してもらう、それを日本のユーザーへ提供することで、現地側と日本側との懸け橋の役割を行っています。最終的に「世界最高品質の原料用チョコレートを日本の消費者の元に届ける」ミッションを実行しています。
ここで活躍する社員
康 哲明Kang Chulmyung
食料原料部(基礎原料本部)  *2023年9月現在
2年間のベトナムでの海外研修から帰国後、私は欧州産のチョコレート原料を担当することになりました。双日食料に入社してからというもの、長らく中国、韓国、東南アジア地域から砂糖をメインとする基礎原料の輸入に従事していた私にとって、チョコレートは全くの新しい世界。当時は不安なこともありましたが、今ではこう思えるほど成長しました、「チョコレートは、一粒で人を幸せにできる魔法の食べ物だ」と。

双日食料は世界最大のチョコレートメーカーであるバリーカレボー社の製品を輸入しています。バリーカレボー社のベルギー工場を初めて訪れた際、その規模の大きさに圧倒されたのを私は今でもハッキリと覚えています。ここで作られた製品を我々が輸入し、日本での加工を経て、最終的に百貨店やホテル、洋菓子メーカーなどでお馴染みの商品として販売されている。そのあまりに大き過ぎるスケールとやりがいに心躍りました。

私は今では毎年のように欧州へ出張しています。現地に直接足を運び、自分の目で製品の確認、その上で相手と顔を合わせて交渉することが大切だと私は考えています。しかし、時には壁にぶち当たることもあります。その壁をチームメンバーと共に立ち向かい、乗り越えた際の達成感は他には代えがたい喜びです。

意外に思う方もいるかもしれませんが、日本の一人あたりのチョコレート消費量は欧州に比べると1/4程度しかありません。つまり、まだまだこれからも伸びていく市場なのです。そして私は常々こうも思うのです、「日本には、本当においしいチョコレートだけが生み出せる魔法を知らない人がまだまだたくさんいるのだ」と。その魔法のような至福のひと時を作り続けてゆくために、私は今日も、最高のチョコレートを世界から日本各地へお届けしています。
Vietnam
日本の食文化を世界へ発信。そこから新たな事業を創出せよ。
双日グループが運営するロンドウック工業団地内で、同じく双日グループが出資する日系コンビニエンスストアを含む多くのコンビニエンスストア・スーパー向けに日配惣菜の製造販売を行っています。また、出資パートナー企業と共に現地サポートとして、融資や実務面での支援を行っています。
ベトナム国内コンビニエンスストア向けに日本式商品を供給することで、日本の食文化を世界に更に広めることが可能となりました。また、現在はMinistopを中心に、日本でも馴染みのあるコンビニエンスストアなど数多くの顧客に向けおにぎりや弁当、サンドイッチなどを供給し、ベトナムの食生活を豊かにする一端を担っています。
ベトナム国内でコンビニエンスストアやスーパーなどで手軽に日本式商品を味わっていただけるようになったことが本案件の最大の価値であると考えています。また、双日食料にとっても、日本国内の取引先にとっても、お互いに更に関係性を強め、継続成長が見込まれるベトナムで新規事業に取り組み新たな価値を産出できるフィールドができています。
ここで活躍する社員
山崎 領Ryo Yamazaki
加工食品部
出資パートナー企業とベトナム国内の日系を中心としたコンビニエンスストア向けに日配惣菜を製造販売しています。当社は融資や実務面での支援を行い、現地での営業活動を効率的に推進できるようサポートしています。日本スタイルのおにぎりやお弁当などの商品をコンビニエンスストアやスーパーを通じて提供することにより、日本の食文化を更に身近に感じていただけるようになりました。
入社1年目からコロナ禍での[事業管理]という難しそうな案件に携わることとなり、当初は楽しそうと思う反面、不安な気持ちでいっぱいでした。コロナ禍で需要が思うように伸びず悩みましたが、現地スタッフや出資パートナー企業と共に状況を打破しようと議論を重ねた結果、徐々に需要も回復し、今はとてもやりがいを感じています。新入社員にも日々挑戦の機会を与えてくれる当社は、チャレンジし成長したい人にはぴったりだと思います。